天朗庵教室に飾っている作品です。
「古帖閑臨」
私の作ではなく、青山杉雨という昭和時代に活躍した先生の作品のレプリカです。
私の師匠の、師匠の、そのまた師匠という、「曾祖父」のような存在です。
以前ブログで紹介した『書道講座』の西川寧先生の弟子にあたります。
青山先生の作品はどこまでも理知的で、線もひたすら強いのですが、この「古帖閑臨」は肩の力がすっと抜けていて、穏やかな気を感じます。
「古い法帖(昔の人が書いた書の本)を心静かに臨書する」という意味です。
書きぶりも、その文言の意味を体現するようで、自己主張が抑制され、旧人の声に耳を澄ませ受け止めようという、受容的で、包摂的な印象を受けます。
いま私がつくりたい教室の、一つの理想と重なるものを感じ、天朗庵のいちばん高くに飾っています。