少し遅れましたが、天朗庵の入口に9月の作品を飾りました。
「曼珠沙華〔まんじゅしゃげ〕あつまり丘をうかせけり」(長谷川かな女)
長谷川かな女は、浦和に住んだ俳人です。
別所沼公園にこの「曼珠沙華…」の句碑があり、そこで郷土の詩人を知りました。
曼殊沙華はヒガンバナの別名で、秋のお彼岸の頃に鮮やかな赤い花を咲かせます。
「あつま」って、「丘をうかせ」るという表現に、俳人の感性、技を感じますね。
以前に行った、日高市の巾着田が、まさあつまってうかせているような、ヒガンバナの大群生でした。
別所沼に、昔は溢れるようなヒガンバナが生えていたんですね。
書作品としては非伝統的な形式である、左からの横書きを試みました。
かな女の句を作品にし、飾ることをご許可いただいた水明俳句会様に、あらためて深く感謝申し上げます。