早稲田大学書道会OBOGのグループ展、畦遊展のご紹介です。
残念ながら私は見に行けず、写真を送ってもらい、気分に浸りました。
早大の書道会は、私が学生だった頃は(おそらく今も)100人規模の大きなサークルで、
作品の幅が広く、表現の熱量の多さ、発想の面白さと奇抜さに特徴がありました。
写真の通り、「これは書道か?」というものも多いのですが、よく見るとふざけていないと分かります。
むしろ「書とはなにか」を問いかけた結果として、筆と墨を使って字を書くことから逸脱している、といった感じ。
石碑を再現した作品など、ちょっと余所では見れません。
そして、家族が参加したり、育児に関連した作品も多く、出品者それぞれの人生の横顔がうかがえます。
眺めながら、その作者と話をしたくなるような作品です。
大人が無邪気に書道で遊んでいる楽しさが伝わってくる、「アマチュアリズムの書」の魅力です。
私がやっている交叉点も、畦遊展の影響を多大に受けています。
21回目となる畦遊展。
今年は会期を2日間に短縮し、会場での飲食をなくすなど、感染症対策に配慮した開催だったそうです。
早稲田の書道会は、かつては飲み会のアグレッシブさで知られ、我々もそれにある種の憧れを抱いていました。
学生時代、畦遊展のあとの熱気あふれる宴席で、一緒に見に行ったサークルの同期と、どうやったらこんな展覧会がつくれるのかと、真剣に語り合ったことを思い出します。