暦も11月になり、朝夕温かいものが欲しい季節になりました。
天朗庵の入口に、新しい作品を飾りました。
秋の童謡「紅葉(もみじ)」です。
秋の夕日に 照る山もみじ
濃いも薄いも 数ある中に
松を彩る 楓や蔦は
山のふもとの 裾模様
小学校の音楽の授業で歌ったのをよく覚えています。
懐かしさにひたりながら書きました。
芭蕉の歌を書いたときと同じく、「わんぱう」という画材を用いて、ろうけつ染めのように白抜きにしています。
書きぶりは、なにも狙わず、ごく自然に。
むしろ考えたのは、紅葉の色合いをどう表現するか。
この時期の山は、よく見ると多彩も多彩で、複雑に色がまじわっています。
いろいろな顔料を混ぜて紅葉をつくりました。