夏のイベントとして、レッスンの中でうちわ作りをしています。
うちわ型の紙に水彩絵の具で絵を描いて、文字を添え、ハンコを押して完成させます。
「今日はうちわ作りだよー」と私が言うと、ほぼ全員「やったー!」というリアクションです。
絵も描けるということと、自由に書いていいということが、普段と違って楽しいのだと思います。
講師としても、「自分の発想で作品をつくる経験をしてほしい」ということがねらいです。
トメ・ハネ・ハライなどの筆遣いや、整った字形を身に付けるために、ふだんの半紙練習はとても大事ですが、その先には、自分で表現し、作品化することの「楽しさ」や「達成感」があることを知ってほしい。
大人がきれいな字を書きなさいと言うからやるのではなく、かっこいい作品をつくりたい、うまく書けると楽しい、そのためには練習するとよさそう、そう気づいてもらえたらうれしいです。
生徒さんの作品は、どれもその子の個性が溢れた楽しいものでした。
ご許可をいただいた方の作品をご紹介します。
「すっごいきれいだけど、何を描いてるの?」
「秘密」
色彩の層の上には青空が広がっています。裏面に質問の答えがありました。
花壇だったんだー。そして短歌になってる!
詩を考えるのが好きな子で、絵とあわせて素敵な世界観のうちわをつくってくれました。
なんというやさしい世界!(*^^*)
先生はこうゆうの大好きです。
次は、天朗庵の親子教室の生徒さんの作品。小3の子です。
なんともおいしそうなイチゴ味のかき氷。
富士山のようなフォルムと器のどっしり感が、食べきれなさそうな大盛であることを伝えています。
すごく涼しげです。
裏は花火です。
色もきれいですが、「花火」という字の形がいいですね。ふだんの練習の成果が出ています。
紙がうちわ型のシールになっていて、これは剥がす前の状態なのですが、余白もとてもきれいにレイアウトできていました。
下の作品は小3の生徒さんのお母さんのもの。
まるで本職かのような、細密で素敵な絵です。
金魚と水草が優雅に水中を漂っている感じが伝わってきます。
「泳」という字を合わせました。